現代「エアチェック」事情

今や死語となった「エアチェック」。

私は1960年代半ばからFMのエアチェック(オープンリール)から始まり、そしてCS-PCM放送のエアチェック(DAT)で最高潮に達します。

それはCS-PCM放送局「ミュージックバード」から、既に生産を終了して久しいDATレコーダーでテープに録音する。

これこそエアチェックの最高峰でした。

今は亡きCDを超える高音質を誇ったCS-PCM放送「ミュージックバード」は、日本で唯一のペイら字を放送で、数多くの内外のライブ演奏会を送出してくれました。特に今は音楽評論家として信頼感を集めておられる東条氏がプロデュースした「日本のオーケストラ演奏会シリーズ」は、きわめて貴重でした。

衛星電波を専用のパラボラアンテナと専用の高級チューナーで受け、これまたCDを超える特性を持つDATレコーダーでDATテープに録音する。優れたコンテンツを含めて、まさにエアチェックの黄金時代でした。私は今も健在のDATレコーダー&プレーヤー4台で、千巻余りのDATテープをいつでも聴くことができます。コンテンツは内外のライブコンサートと、各レーベルの話題のCDです。

昔話はここまで。

現在は、PCで欧州各国の放送録音を続けています。

実は注目すべきライブコンサートを見つけ、それを首尾よく録音すること自体が目的化している面も強いのですが。(笑)

今は欧州各国のネットラジオをPCに取り込み、編集ソフトを使って自在にCDR化しています。

多くは夜中の3時から放送されるものが多いけれど、放送局によってはオンデマンドにより期間は限定されてはいても、いつでも聴くことができる演奏会もあります。

現在オンデマンド放送されているのが、BBC放送による「プロムス2017」各演奏会。

そしてバイエルン放送による「バイロイト音楽祭」。

既に放送された「ニュルンベルクのマイスタージンガー」「トリスタンとイゾルデ」「ラインの黄金」はPCに録音しました。

因みに今月の21日には、バイロイト2017のプレミアとして話題となっている「ニュルンベルクのマイスタージンガー」が、NHK-BSで放送されます。私は既にこれをリアルタイムで録音しましたが、バイロイト史上稀な優れた注目の新演出です。こればかりは、映像で観てみないと魅力半減です。

ところでバイエルン放送では、キリル・ペトレンコ指揮バイエルン国立歌劇場の新演出「タンホイザー」のプレミアが放送されました。私は録音し、全3幕を3つに分けてYouTubeにアップしました。ところが随分経ってから、いきなり削除されてしまいました。(ドジなことに第3幕は削除することを忘れている!)

たぶん今秋来日するキリル・ペトレンコ指揮バイエルン国立歌劇場の招聘元が削除に関わっていると想像されます。今秋の目玉公演であり、しかしチケットの売れ行きが芳しくないことから招聘元がYouTubeに削除要請したのでしょう。折角紹介してあげたのに、恩を仇で返すNBSの根性は貧しい。腹を立てた私は現在、YouTubeにアップすることを止めています。貴重な音源を私一人で独占しておくのは人道に反するのですが。

私は、もちろん1階ど真ん中の最良席を買って楽しみにしています。

チケットが売れないのは、S席が6万5千円という価格設定にあるのです。

安い席はそれなりに売れているようですが、会場がアノNHKホールですから、S席以外は満足な音響も視覚も得られないでしょう。